20210613 映画 グリーンブック 昨日 晴れ

 なかなかみごたえがあった。最初観る時人種問題を扱った映画とは知らなかった。戦後15年頃、米国の南部はまだこんな露骨な人種差別があったのか。現在でも時々黒人が警官に射殺されたりとか大きな社会問題になっていて、差別の問題は簡単には解決出来ない人間の根源的な問題だ。差別意識は人類の遺伝子に組み込まれてしまっているようだ。教育、政治、経済、と様々な面から少しづつ表面的には改善されているように見えるが、実際人間の意識のなかでは100年前と余り変化がないように思える。黒、黄色、白、とかいった人種の問題。キリスト、イスラム、仏教とかいう宗教の問題。男とか女とかいう性の差別。貧乏人と金持ちの経済面からの差別。世の中考えてみれば差別の要素は数えきれない。差別が人と人との間の分断を大きくする。醜い人間の本性の一面である。

 話を映画に戻すと、イタリア人の運転手兼用心棒の主人公と、そのボスである天才ピアニストとの演奏ツア-の間にはぐくまれていく友情が観る者の心をほぐす。また紳士であり博学であり、知的である黒人と無教養で武骨でやや暴力的なイタリア米国人の対比も面白かった。

 世の中、何百年経っても人間の差別意識は無くならないとは思うが、少なくとも社会システムだけは差別の無い世界になって欲しいものである。